やすべえです。金融リテラシーに関する本の紹介、第3回は『年収300万〜700万円 普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』という本です。世の中の常識を疑っていくような書き方で、新鮮な視点が得られました。

著者は佐藤治彦さん。外資系の銀行などを経て経済評論家、ジャーナリストをされている方です。

 

まず、目次を見て、焦ります。第一章「脱・節約教のススメ」、第二章「禁・資産運用」、第三章「新・消費宣言」と出てきます。「節約から抜け出せ!」、「資産運用は禁ずる!」、「消費は新しく!」と書いてあるわけですが、通常の感覚の逆を行くというか、かなり狙った目次にも見えます。

第四章は「知識の泉へようこそよろしく」、第五章は「ザ・住宅問題」と続いていきます。

第一章から第三章は、読み手の興味を引くタイトルはともかくとして、「私はこう考えますが、あなたはどうですか?」と考えさせてくれるものでした。「そうだそうだ!」、「いや、これは違う!」といろいろ出てくるでしょうが、読者にそういう思考をしてもらいたいという狙いがあるのだと思います。何となく読む人への問題提起の方法、この手があったか!

第四章の知識の話は、FP技能士の試験でも出てくる、金融に関する大事な知識、知っているとお得な知識などが並んでいます。この章にきてホッとしました。(笑)

第五章の住宅の話は少し独立して読める感じの章になっています。マイホームか賃貸かという議論に対して、筆者の意見が述べられている章です。ここも「そうだそうだ!」、「いや、これは違う!」と言いながら読むのが良いと思われます。

 

1級FP技能士や、CFPというような資格を取った人は、知識はあるわけですが、やもすると自分のセオリーを押し売りしがちなのかもしれません。セオリーの背景や裏を考えてみることも必要でしょう。お金を増やしたり、残したりということばかりでは無い、人生を豊かに生きることを考えることも必要でしょう。杓子定規に考えることが出来ないのが人生であり、ファイナンシャルプランニングでありますね。

日々精進です。。。

 

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