やすべえです。今回は番外編として、これまで紹介してきました金融リテラシー本の流れとは少し違うのですが、小林正観さんの本を紹介してみます。本書は、お金に対する考え方を中心に、小林正観さんの万物に対する考え方を知ることのできる本です。

 

目次は、第1章「心が軽くなるお金の話」、第2章「努力しない方がラクになる生き方の法則」、第3章「幸せに満たされてしまう感謝の方程式」となっています。2,3ページで完結する気軽に読める文章が、キーとなるメッセージと共に書かれていますので、すき間の時間でも読みやすく、すぐに読了できると思います。1冊を通して、世界観が築かれていく感じですが、頭の中に入ってきやすい考え方を中心に以下に少し抜粋してみました。

『喜ばれるために使われること。それがお金の役割』、『お金の使い方によって、神様が貧乏神にもなり、福の神にもなる。』といった「お金」に対する考え方。

『「幸せ」は、「物」ではなく、「幸せ」と思う「心」が決める』、『「幸せ」は当たり前過ぎて、気が付かない。「幸せ」に気づかないことが「不幸」』といった「幸せ」に対する考え方。

『「謙虚とは、控えめなことではない。おかげさまと「感謝」できること。』、『「ありがとう」を言うだけで、うれしくて楽しいことが起こる。』といった「感謝」に対する考え方。

 

世の中に起こっていることで解明できないような不可思議な現象を理解しようとするときに、オカルトチックで何か違うよなと思うこともあると思いますが、逆に、神の力なのか何かしらの力が存在して、その力が働いて不可思議な現象が発生したと考えたくなるようなこともありますよね。例えば「ステージの進んでいた癌が治った」というのは超常現象なのか、ひたすらに前向きに生きたり、万物に感謝したりという強い信念が起こした現象なのか、明確に線引きできなかったりします。でも、確信は無くても何かあるんじゃないかな?と思っても良いし、思い込んで、前向きに生きたり、万物に感謝したりしながら生きるというのもアリなんじゃないかと思います。

 

また、この本を読んで、やすべえが連想したのは、アダム・グラントという人のTEDでの「Are you a giver or a taker?」というスピーチでして、内容としては、職場の中の人を3種類(「GIVER(ギバー)」という与える人、つまり「何かできることはありますか?」と言ってくれる人と、「TAKER(テイカー)」という奪う人、つまり「あなたは私に何をしてくれるの?」と言う人と、「MATCHER(マッチャー)」という「GIVER」と「TAKER」のバランスをとる人)に分けて、それぞれの分類別で、個人のパフォーマンスにどう影響しているとか、チームのパフォーマンスにどう影響しているか、なんてことを議論しているのですが、最良の個人のパフォーマンスが出来るのは「GIVER」なんだそうです。「GIVE」すると、大きくなって返ってくるという正観さんの考え方が証明されている気がしました。

 

最後に、この本は、読み手の思いによって印象が大きく変わってくる本だと思います。「馬鹿馬鹿しい」と思う方もいれば、「私はこの点においては今の考え方で良い」だとか、「私はこの点においては今の考え方を変えてみよう」だとか、生きるヒントにされる方もいらっしゃるでしょう。本の読み方なんて自由ですから、自由に読めば良いのですが、一度、生きるヒントにしてみようというスタンスで読んでみて欲しいなと思っているやすべえでございます。

 

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