プライベートバンキングテキスト下巻第4章「税金」、ようやく本テキストの「プライベートバンキング」に戻ってきました。項目は「タックスプランニング」です。副読本「租税法入門」での税に関することは知ったりや覚えたりすることが大事だったと思いますが、こちらの「タックスプランニング」は実践が非常に重要になってきます。特に、変化を掴み、古いアイディアを改め、新しいアイディアを創り出し、または拝借し、タックスプランニングを行っていくことになります。

まず、「変化を掴む」ですが、「相続税」の増税が真っ先に思いつきますでしょうか。基礎控除が5000万円から3000万円に引き下げられて、法定相続人1人あたりの控除の追加が1000万円から600万円に引き下げられたというものです。これに伴い、贈与税が減税方向になった話は、先ほど少し出てきたかと思います。

そして、「古いアイディアを改める」箇所は、「賃貸併用住宅テクニック」になりますでしょうか。マンションの一部が自宅になっている賃貸併用マンションの課税対象額が2010年4月の税制改正にて大幅に増加したというものです。その説明を受けて、「なるほど、こういったマンションは最近減っていて、大手のデベロッパーが建てているマンションが多いのかな」などと思いを巡らせていましたが、少しググってみると、「賃貸併用住宅で節税を!」といった謳い文句が沢山並んでいます。何故なのでしょうか?試験勉強をやりながらも、調査課題として、調べていこうと思います。

次に、「タックスプランニング」の実践、「相続」となります。相続人・被相続人の間でなかなか話すことが難しい話題なのではないでしょうか。「財産分け」、「納税用の流動資産の確保」、「相続税節税」という順番ですが、まず分けられないと売却も出来ないし、税軽減の特例も利用できないという大問題が出てきてしまいます。テキストにいくつかのケーススタディが出てきますが、相続の準備はするに越したことは無いと言えます。

加えて、「相続対策」以前の問題になってきますが、「長生き対策」という問題が出てきます。資産を活かして収入を増やしましょうという話で「ストックからフローへ」言われますが、そんな「長生き対策」をやりながらも「相続対策」までクリアしてしまうという大きな視点で考えることが大事だと思います。いったん資産を組み替えてしまってからでは遅い問題ですし、単品を扱うスペシャリスト系セールスの視点では狭い可能性がありそうです。ここはPBが如何無く力を発揮することのできるエリアでは無いでしょうか!

 

ここまで読み進めてきて、第4章「税金」は残り2項目(「事業承継における自社株対策」、「金融商品取引に係るタックスプランニング」)ですが、両項目ともシニアPBの範囲ということで、プライマリーPBの試験勉強という観点からはスキップすることが出来ます。

その2項目、読んでみますと、事業承継の難しさをひしひしと感じます。「定期的に事業承継リスクをチェック」などと言っても、少人数でやりくりする中小企業にとって、考える時間が無い状況であったりするでしょうし、計画通りに物事を進めることは難しいのではないでしょうか。しかし、相続の準備をするに越したことは無いのと同様に、事業承継の準備は、相続よりもケースバイケースで難しいものであるに違いありません。「長生き対策」をやりながらも「相続対策」までクリアし、「事業承継対策」まで出来てしまえば、頼り甲斐のあるPBとなれるのではと思います。事例紹介では失敗例ばかりですが、沢山載っています。「失敗は成功の母」ですから、これらの失敗のケースをしっかりと研究して来るべき問題に取り組んでいくことが要求されます。

もう1つの項目、「金融商品取引に係るタックスプランニング」は、株式の譲渡損失があった時に繰越控除を利用するか、損益通算を利用するかといった、仕事柄見ているからかもしれませんが、まずまず馴染みのある問題から、マニアックな問題まケーススタディが出てきますが、取引毎に考えるべきポイントというのは決まっているわけですから、しっかりとシナリオ毎にこうなるというアドバイスが出来るように知識を得ておけば良い箇所だと思います。

 

というわけで第4章を読み終えました。この長く辛い章ですが、3つの試験科目の中の第2単位の65問のうち36問が出題されます。資格取得のためには避けて通れない章です!