先ほどの第1章「RM(リレーションシップ・マネジメント)」、「自己(プライベートバンカー自身および所属する組織)を知る」中に、「8つのキャリアアンカー」というコラムがあって、なかなか興味深く思いましたので、閑話休題、ちょっと書いてみます。

この「8つのキャリアアンカー」はMITの名誉教授のシャイン教授が分類したもので、8つというのは、①経営者を目指すタイプである「全般管理能力志向」、②専門家
を目指す「専門能力志向」、③自身の給料など経済的な保障が重要と見る「保障・安定志向」、④人からの指示を嫌い自分で切り開くことを好む「自立・独立志向」、⑤新しいことに強く反応する「起業家的創造性志向」、⑥世の中を自らの手で良くしたい「奉仕・社会貢献志向」、⑦冒険家のタイプである「純粋な挑戦志向」、⑧自分・家族・仕事のバランスを求める「ワーク・ライフバランス志向」の8つで、自分のキャリアをどのように創造していくかのイメージを分類したものです。

プライベートバンカーは、人生の成功者の方々とお話したり、お付き合いする経験が得られるという、なかなかユニークで面白い仕事だと思いますが、そんな中で、さまざまなキャリアアンカーを持つ顧客と深く寄り添いながら仕事が出来るわけですから、キャリアアンカーごとの考え方を理解し、キャリアアンカーごとの最適なコンサルティングを学んでいけば、強い総合力が身につきそうです。

 

プライベートバンキングテキスト上巻さて、テキストに戻ります。第1章の最後の項目、「顧客との効果的な関係を築く」です。

まずは、「市場の獲得」という話が出てきます。獲得するためのノウハウが書いてありますが、身も蓋もないことばかりで読みながら苦笑です。プライベートバンキングも営利企業ではありますので、致し方ないのでしょうけど。。。次なる顧客を紹介してもらうために既存顧客に色々出来ることがありますとあり、顧客のコアビジネスを支援する方法、コアビジネス以外でのサービス提供の方法といったことが具体的に書いてあったり、社交クラブや会員組織に入ってネットワークを作りましょうと言ったことも。

次には「4つの心のハードルの話」が出てきます。若い時に証券会社の研修でやったことを思い出しますが、「不信のハードル」、「不要のハードル」、「不適のハードル」、「不急のハードル」とあります。これらのハードルをいかに超えて頂いて、いかに商品を買っていただくか。こういうことを戦略的にやっても策略的でよろしくない気もするのですが、知っておいて損はない事でしょう。

横道に逸れますが、自分はやらなかったり信じなかったりする事でも、自分以外の人がやったり信じている事は、知っておくべきと言うのがあります。トレーダーの世界で言うと、チャートの分析などは、僕は個人的にはやらないし、信じていないのですが、周りの人がやったり信じているので、いちおう自分も学んでいます。学んでおけば、チャート的な現象が起こった時に理解できますし、その後の行動も立てやすいものです。

テキストに戻りますと、次には、「CF(キャッシュフロー)の変化を捉えたマーケティングが大切」とあります。お客様の手持ちのお金の増減を捉えましょうという話です。これは昔、米屋さんや酒屋さんが贔屓のお客さんに対してお米やお酒を買うタイミングを分析して、お米やお酒が正に無くなりそうなタイミングで訪問して売り込むというマーケティングとセールスの融合みたいなことがあったようですが、それと同じで、お客様や事業会社のお金が浮いた時に必要に応じて、商品を提案すると約定の可能性が高いということです。KY(空気読めない)などという言葉がよく言われる世の中ですが、これは気遣いという感じで良くないですか?この例に限らず、タイミングが良くて痒いところに手が届くことが出来るような仕事がしたいものです。

というわけで、第1章「RM(リレーションシップ・マネジメント)」を読み終えました。この第1章から3つの試験科目の中の第3単位の71問のうちの20問が出ます。一定の点数を取らないと足切りになる重要な章ですので、何度か読んで知識を定着させておきたいところです。

次回から2章に入ります。