やすべえです。今回から「お金に働いてもらう場所」と題して、資産運用に際してどういった投資先に資金を投ずるべきか?という話に入ります。

まずは、投資先としてどういった場所があるのかを押さえていきます。下記の図をご覧ください。

ざっくりと投資対象を6つに分けた図

「日本株式」、「日本債券」、「先進国株式」、「先進国債券」、「新興国株式」、「新興国債券」となっていますが、これらがメジャー6資産となります。他にも資産としては、「不動産」や、不動産をまとめた投資信託である「REIT」や、「金」などがありますし、「ゴルフ会員権」、「ワイン」などを資産とみなす時もあります。

さて、その6つの箱ですが、一番なじみが深いのは左下の箱でしょうか?「日本の債券」です。「預金しておけば十分だろう」と思っていらっしゃる方はこちらにほとんどの資産をこちらの箱に入れていると考えて間違いありません。実際、日本人の資産はこの箱にかなり割合で入っています。銀行預金、個人向け国債なども入りますし、社債と言われる企業が発行する債券もここに入ります。銀行預金には債券と言う名称がついていないのですが、利回りが債券にある程度連動しますし、銀行は皆様の銀行預金を企業に貸したり、国債を買って運用したりしていますので、左下として考えます。

この箱を代表するのが日本の国債(JGB、Japanese Government Bondと言います)ですが、代表的な10年国債がどのような利回りで推移してきたかをグラフに示します。(国債金利情報:財務省より筆者作成)

日本国債10年の1987年から2016年までの推移

1990年ごろのバブルの頃は今から思えばすごい利回りがありましたが、ご存知の通り、低金利政策、ゼロ金利政策、マイナス金利政策とやっていますので、ここ10年は利息収入が得難い状況になっています。このような利息収入が得難い状況で、ほとんどの資産をこの箱に入れてしまっていて良いのでしょうか?

 

次に、左上の箱が日本の株式です。私はこの箱の資産を対象として20年ちかく仕事をしています。日経平均株価が今も破られない史上最高値を記録したバブル景気やインターネットが無限の可能性を感じさせたドットコムバブルといった株式が上昇した局面では非常に注目されました。そして2013年から続くアベノミクスの相場においても久々の上昇局面として注目されています。日経平均株価の推移をグラフにしましたのでご覧ください。(Yahoo! Financeより筆者作成)

日経平均の1984年から2016年までの推移

私は投資とは長い期間継続して行うものだと思っています。しかし、チャートの山と谷が示す通り、毎度の過熱局面で人々は熱狂し、低迷局面では人々は興味を失います。熱狂して投資して痛い火傷を負った運用資産が、銀行預金や国債の左下の箱に戻ってしまう現象を何度も見てきました。本当は逆にしないといけないんです。。。

高く買って安く売らないほうが良いですよね。逆に、安く買って高く売るほうが良いに決まってます。そうすることが出来ないとしても、少なくとも、投資を継続して行えば、それなりに成果が出てくるものです。「Buy and Forget」の心構えでいきましょう!

次回は真ん中の列、先進国の債券と株式について書いていきます。