やすべえです。前回の「Sell in May, and go away. Don’t come back until St. Leger’s day.」、日本語にすると、「5月に売れ、そして離れろ。セントレジャーズデイ(9月半ば)までは帰ってくるな。」についてもう少し見ていきたいと思います。前回同様ですが、数字はパーセントです。例えば、日経平均の1984年から1999年までの16年間の1月の平均パフォーマンスは左の表の左上ですが、0.455パーセントということになります。

前回は32年間をざっくりと分析したので、16年間ずつ、前半(1984年から1999年まで)と後半(2000年から2015年まで)に分けてみました。今回も日米の指数値で毎月の最初の営業日に買って、次の月の最初の営業日に売った時の月ごとのパフォーマンスになっていますが、右の表のようになりました。 やはり、5月から9月にかけてマイナスの数字が目立ちますので、大まかな傾向は合っていそうです。

ただ、12月が興味深い結果で、前半の16年間はかなりパフォーマンスが良かった(日経平均が2.357、S&P500が3.009)のに、後半の16年間は一転、パフォーマンスがマイナス(日経平均が-1.751、S&P500が-1.327)になっています。この現象の理由は、アメリカの個人の節税売り(損出し)が行われることによるという理由が有力です。12月は個人の決算期末であり、米国の多くの企業の決算期末でもありますので、税制改正などの理由によって傾向が変わってきているという可能性もあります。

しかし、この傾向が毎年起こるわけでも、これからそうなると決まっているわけではありません。現に2016年の12月は日経平均もS&P500もプラスのパフォーマンスとなっています。トランプ大統領の誕生でマーケットの風向きが大きく動いたことや、NISA(少額投資非課税制度)の枠を使うための駆け込み、2017年から始まるiDeCo(個人型確定拠出年金)の改革で株式への資金流入が期待され先回りが入った、などの要因が考えられます。

次回は少し毛色を変えて、「株はいつ買えばよいのか?」を考えてみたいと思います。

(おまけ)画像は野菜のカブですが、「株」と「カブ」のダジャレで、本文とは関係ありません。ウェブサイトにアイキャッチ画像というのがあるのですが、何か入れておいたほうが読まれやすいので良いとあり、自分で撮った写真などを入れています。ご容赦くださいませ。