やすべえです。一昔前の本を読むと、ライブ感はありませんが、今の世の中を知っているからこその発見があったり、新しいテクノロジーなどの進歩に対するヒットの可能性の予測などに役立つ気がします。
最近ですと、大変有名な本ですが、クリス・アンダーソンの書いた「MAKERS」を読み直してみて、新しい発見がありました。ちなみに「MAKERS」は、3Dプリンターなどで誰もがアイディアから実際のモノを作れるようになってきたという「モノづくり革命」に関する本です。
「TEDで学ぶ」シリーズ、第6回目は、一昔前のテクノロジー系のTEDプレゼンテーションを3本、鑑賞してみようと思います。
紹介して思いましたが、TEDは1984年から行われていて、かなりの数のプレゼンテーションが既にあるわけですが、新しいプレゼンテーションももちろん良いですが、こういった少し前のプレゼンテーションというのは、すでに歴史的価値を持っているように感じます。
さて、1本目は、2006年、ジェフ・ハンの「画期的なタッチスクリーン」です。彼のチームが開発した画期的なタッチスクリーンを紹介していきます。それまでは2つ以上の接触に対して対応できなかったスクリーンですが、10本の指すべてがスクリーンにタッチしていても認識したり、画面上のものを拡大させたり、縮小させたりという技術を披露します。今となっては出来ることですが、当時は画期的な技術でした。
英語の話法という観点からは、アジアの方の分かりやすい英語で、私など、母国語が英語ではないスピーカーが話す際はこのぐらいの話し方で良いということがわかります。特別な仕掛けがなくても、自分の伝えたいものやことを自分の言葉で伝えていけば聴衆に伝わるというシンプルなプレゼンテーションです。
2本目は、2007年、ブレイス・アグエラ・ヤルカスの「Photosynthを実演説明」です。Seadragonという、沢山の画像を自由自在に配置したり、解像度を上げてみたりすることのできるツールと、Photosynthという、不特定多数の人が撮った写真を繋げてくれるツールの紹介をします。Google mapなどのテクノロジーに通じるものですが、2007年当時、こういったテクノロジーがデジタル世界の無限の可能性を感じさせたことは想像に難くありません。
テクノロジー系のプレゼンテーション中に驚きや発見が多いので、ユーモアを挟むことで聴衆の興味が逸れて逆効果になる可能性もあるのでしょうが、要所で驚きや発見に疲れてきたところで一つユーモアを効果的に挟んでいて、こちらも勉強になります。
3本目は、2008年、ジョニー・リーの「WiiリモコンHack」です。ニンテンドーWiiのコントローラーを利用して、オンラインのホワイトボードを作ったり、映像を3Dのように見せる技術を披露します。ゲーム機のコントローラーという比較的安価なものを使って、イノベーションを生み出すというもので、当時かなり話題になったことを記憶しています。
1本目と同様、母国語が英語ではないスピーカーのプレゼンテーションですので、聞き取りやすいです。ユーモアは少なめですが、文字でHelloと書きそうなところをHellと書いて笑いを取るという、「トーク」ではない笑いを取るあたり、私たち日本人にも参考になります。
「TED」にはいろいろな学びがありますが、今回は少し変化球気味でしたしょうか、10年前のテクノロジー系プレゼンテーションを鑑賞してみました!
次回もお楽しみに!
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