「アルゼンチンの政策金利が45%から60%に引き上げられた」などというニュースが流れていますが、「え?私の運用資産にアルゼンチン株式・債券など無かったかしら?」とふと思った方はいらっしゃいませんでしょうか?
というわけで、トルコ株式・債券編に続きまして、国際分散投資をしていた場合のアルゼンチン株式・アルゼンチン債券の割合をなんとなく計算してみました。
例によって、国際分散投資は、国内株式や先進国株式や新興国株式、国内債券や先進国債券や新興国債券に投資しているとして、新興国株式、新興国債券にそれぞれ全資産の15%ずつ投資をしていたと考えてみましょう。
この割合は、標準的か、やや積極的といえる水準だと思います。
次に、新興国株式や新興国債券というくくりの中にアルゼンチンの株式や債券が入っていると思われますが、どのくらいの割合でアルゼンチンの株式や債券が入っているかを調査します。
新興国株式のインデックス型の投資信託として、eMAXIS 新興国株式インデックス(https://emaxis.jp/fund/250944.html)、新興国債券のインデックス型の投資信託として、eMAXIS 新興国債券インデックス(https://emaxis.jp/fund/260448.html)、それぞれの2018年3月の運用報告書を見てみました。
それらの運用報告書によりますと、新興国株式インデックスには、アルゼンチン株式が入っていませんでした。そして新興国債券インデックスのアルゼンチン債券の比率は0.8%でした。
なぜ新興国株式インデックスにアルゼンチン株式が入っていないのかを調査してみますと、この投資信託が目指している運用の目標(ベンチマーク)は「MSCIエマージング・マーケット・インデックス」というもので、そのベンチマークにアルゼンチンが入っていないためであることが分かりました。見落としではなかったので一安心です。
分散投資の比率とそれぞれの投資信託の比率を掛け合わせると全資産に対する比率が出てきますので、計算していきます。アルゼンチン株式の割合は15%×0%=0%、アルゼンチン債券の割合は15%×0.7%=1.035%となりました。
計算結果ですが、『アルゼンチン株式・債券の影響はそれぞれの全資産に対して0%、1.035%と計算されました。』
トルコの時よりもかなり小さいですね。GDPで比べてみると、そんなに大差のない両国ですが、株式や債券の投資信託においては、目指している運用の目標(ベンチマーク)にどれだけの割合が組み入れられるかが決められているので、その割合だけ機械的に組み入れられているということなのです。
運用報告書などでデータや事実を調べておくと不安が無くなったり減ることが多いです!今回のアルゼンチンのことに限らず、何か不安なことがありましたら、調べてみたり、相談してみてはいかがでしょうか!
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