今回は、引き続き、1級FP技能士資格実技試験における傾向と対策を書いていきたいと思います。
過去問を研究して、本番、似たような出題であれば、ラッキーで解答しやすいですけれども、未知の問題、解答しにくい問題にも遭遇する可能性があります。そんな対策としては、問題文を一読して、依頼者にとって一番大きい問題は何なのか?というのを考える訓練をするのが良いかと思います。
「借地権をほぐしたい」ですとか、「個人事業主で多額の税金を払っているので法人成りしたい」ですとか、「自宅が不便で住み替えたい」ですとか、「自宅の売却で譲渡損失が発生してしまう」ですとか、「遺産分割協議が間に合わない」ですとか、様々ですが、ファイナンシャルプランナーに依頼したい大きな問題が確実にありますから、それを見つけて、ソリューションを自分の知識の引き出しから取り出すという練習をしておくべきかと思います。私が受験した時の問題で「休眠会社の活用」や「家族信託の活用」という過去問ではあまり見なかった問題があって、かなり焦ったのですが、冷静に一番大きな問題は何だ?と考えました。手元にソリューションが無いときは、「こういうことが考えられるので調査したい」ですとか、「確かではないけれども、こういう解決法を探ってみたい」ですとか、正直に知っている知識や知恵の範囲内で解答していくことが良いのかと思います。
また、依頼者が具体的に質問しているケースがありますが、時事問題が多いと思われます。少し前の話で言えば、個人向け国債、今で言えば、NISAやiDeCo、といった制度についてですが、実務でも大変事例の多いことですので、良い練習になります。考えることなく、スラッと言えれば採点官への印象もアップするのでは無いでしょうか!
税制に関してもスラっと言えれば印象が良いですし、こちらも実務で役立ちますので、国税庁のホームページ、タックスアンサーを教材として、読み込んでいくと良いと思います。ただ、税理士の独占業務(税務代理、税務書類の作成、税務相談)には踏み込まないように注意です!
最後のアドバイスとなりますが、「声を出して練習しましょう!!!」
読んで目にして覚えるとともに、声に出して耳からも覚えていくことが知識を定着させるために効果的です。
面接の時に、声帯が記憶してくれていたのでしょうか、ふと声を出して練習した経験がよみがえってきます。極度の緊張をする可能性もありますが、声を出して練習した経験が生きてきます。隔離された部屋などで、いつもの声の大きさで練習しておきましょう!
次回は、試験の雰囲気、試験会場についてなど、試験当日のことを書いて、最終回としたいと思います!!