やすべえです。今回の日本株の銘柄コードの話は6000番台、「機械」、「電気機器」です。いつものように、1000番台から9000番台までの業種分類の表のおさらいからスタートしましょう。
(前回の更新から少し時間がたってしまいました!今回からは毎週日曜日更新を目指してやっていきます!)
「百の位」の分類はすっきりしていますね。空き番号にサービス業の一部が入りましたが、半分半分で「機械」と「電気機器」が入っています。「機械」については細かい分類をしてみましたが、「電気機器」は高度経済成長の中で産業構造が変わっていく中、企業の内容もだいぶ変わっていきましたので、ミスリーディングになっても良くないので、表には入れていません。
6000番台は、発動機・ボイラーを製造する会社がかつて多く入っていました。ボイラーの「三浦工(6005)」は愛媛県松山市が本社の企業です。船用のディーゼルエンジンを製造する企業も時価総額は大きくないもののいくつかあります。マニアックな分野ですが、大型船のエンジンとなるとかなり大きなエンジンでしょうから、工場見学してみたら楽しそうです。
この他、少し空き番号があった経緯で、「サービス業」が入っています。人材サービスの「テクノプロHD(6028)」、「リクルートHD(6098)」や、ニュースを配信するアプリを提供する「Gunosy(6047)」などが挙げられます。
6100番台は、工作機械のメーカーが多く入っています。工作機械というのは金属や木材や石材などに対して、切ったり、穴をあけたり、研磨したり、といった加工をするための機械で、モノづくりのために必要不可欠なツールとなります。個人向けの商売ではないため、馴染みの企業名は少ないかもしれませんが、代表的な銘柄を挙げますと、「オークマ(6103)」、「アマダHD(6113)」、「フジキカイ(6134)」、「牧野フ(6135)」、「OSG(6136)」、「DMG森精(6141)」、「ディスコ(6146)」あたりが大企業です。
また、6100番台後半に合った空き番号には郵政民営化によって上場した「日本郵政(6178)」が入っています。持ち株会社で、日本郵便、「かんぽ(7181)」、「ゆうちょ(7182)」を子会社に持っています。
6200番台は、産業用機械を製造する企業が多く入っています。トヨタグループの本家である「豊田織機(6201)」は「輸送用機器」に分類されていますが、織機の製造からはじまり、新しい産業用機械を製造する中で、鉄鋼部門や自動車部門などが作られていった歴史があります。沿革(https://www.toyota-shokki.co.jp/about_us/history/index.html)は興味深いですから、一度見てみることをおススメします!
代表的な銘柄は、テレビなどでもよく見ますが、ニットを製造する機械を製造している「島精機(6222)」、自動ドアなど様々な世界シェア製品を持つ「ナブテスコ(6268)」、空圧の制御器というマニアックな分野ながらグローバルナンバーワンで市場からの評価も高い「SMC(6273)」あたりが挙げられます。
6300番台は、建設機械と農業機械の番号帯になります。車やキャタピラーのような構造で機械自身が動くものなど、子供たちの興味の対象になっている機械も多く、ショベルカーやダンプカー、ブルドーザーなど、ミニカーなどでもよく見ますね。建設機械メーカーとして、「コマツ(6301)」、「住友重(6302)」、「日立建(6305)」、農業機械メーカーとしては、「クボタ(6326)」が挙げられます。
この他、6300番台にはエアコンでグローバルトップシェアを持つ「ダイキン(6367)」があります。
6400番台は、その他機械と名付けてしまっても良いでしょうか。ユニークな機械を製造する企業などが多くあります。パチンコやパチスロの機器を製造する「SANKYO(6417)」、「セガサミーHD(6460)」、ミシンからFAX、プリンタなどを手掛ける「ブラザー(6448)」、硬貨や紙幣を扱う機械で大きなシェアを持つ「グローリー(6457)」、お寿司屋さんのネタのショーケースなどでも見かけますが、業務用の厨房機器などで大手である「ホシザキ(6465)」、直動案内機器という機械の性能向上に使われるパーツで有名な「THK(6481)」など、ユニークな企業群が入っています。
また、ベアリングという摩擦を軽減するために用いる部品がありまして、最近流行しているハンドスピナーが長い時間ずっと回っているのはこのベアリングのおかげだったりするのですが、そのベアリングを製造する大手として、「日精工(6471)」、「NTN(6472)」、「ジェイテクト(6473)」、「ミネベアミツミ(6479)」といった企業があり、世界でも高いシェアを持っています。
「機械」セクターは、そこそこの時価総額を持つ銘柄で80近くもあり、ユニークな銘柄が多いので、分析、研究のし甲斐があります。得意となる分野もそれぞれですし、特化している製品を持っている企業など、様々です。上場している銘柄に限らず、非上場ながらも大きな企業もありますし、町工場レベルの大きさであっても非常に技術力が高い企業もありますし、本当に面白い産業です。まさに日本のモノづくりの歴史とも言えます。
というわけで、長く書いてしまいましたので、6000番台は2回に分けることとしました。次回は6500番台から見ていこうと思います。
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