やすべえです。前回の6000番台「機械」が長くなってしまったので、6000番台は2回に分けることになりました。今回は6000番台の後半、「電気機器」を見ていきます。念のため、いつものように、1000番台から9000番台までの業種分類の表のおさらいからスタートしましょう。

銘柄コードと業種の対照表(6000番台ハイライト)

そして、「百の位」の分類です。今回は6500番台からになります。どういった切り口で「電気機器」を見ていけば分かりやすいのか考えましたが、あまり名案が浮かびませんでしたので、原則どおり銘柄コード順で書きたいところから書いていきます。

銘柄コードと業種の対照表(6000番台)

今回は「日本株の銘柄コードの話」と題してやっていますので、まずは6500番台なのですけれど、6500番台は、「重電」と言われていました。「重電」とは、電力設備などの大規模な電気設備で、発電所や、送電の設備などが挙げられます。「日立(6501)」、「東芝(6502)」、「三菱電(6503)」、「富士電機(6504)」、「明電舎(6508)」あたりが「5社」と呼ばれていました。日本の高度経済成長の礎を作った企業(の中の5社)です。

6700番台は「通信系の電気機器」が主だったビジネスだった企業が多いです。「NEC(6701)」、「富士通(6702)」、「OKI(6703)」あたりは「NTT(9432)」、昔の電電公社とビジネスを展開していました。固定電話の業界の裾野はかなり広かったので、電話工事の会社なども含め、今も上場している企業がかなりあります。

ここまでで挙げた企業の中で、「日立(6501)」、「東芝(6502)」、「三菱電(6503)」、「NEC(6701)」、「富士通(6702)」あたりが10年前くらい前までは、「総合電機」というグループでくくられていました。「総合電機」を一言で説明すると、「重電」も「通信系の電気機器」も次に紹介します「家庭用の電気機器」もやるような巨大企業と言えますでしょうか。今は、「NEC(6701)」と「富士通(6702)」がITサービスの方へ舵を切っているので、「日立(6501)」、「東芝(6502)」、「三菱電(6503)」の3社が「総合電機」と言えると思います。

 

6750番台からは「家庭用の電気機器」、いわゆる「家電」を主力としているメーカーが出てきます。「パナソニック(6752)」、「シャープ(6753)」、「ソニー(6758)」といった企業です。かつては「NEC(6701)」と「富士通(6702)」も「家電」を手広くやっていましたが、選択と集中を進めています。

「家電」は、流行り廃りがありますし、初期投資である設備投資のステージから、売り上げ増加による投資の回収のステージ、技術の進歩やローコストで製造するアジア企業など参入企業が増え価格競争の激化するステージ、というような移り変わりの中で、投資拡大や撤退といった経営の舵取りが非常に重要なポイントとなります。ガラケーやデジタルカメラ、デスクトップパソコンといった様々な商品で、参入のタイミングで泣き笑いが起こった歴史があります。

 

6700番台、6800番台、6900番台と後半になってくると「電子部品」の大企業が出てきます。「電子部品」とはモーターであったり、スイッチであったり、センサーであったり、電気機器に組み込まれる部品のことですが、日本の企業で高いグローバルシェアを持っている企業が沢山あります。

「オムロン(6645)」、「TDK(6762)」、「アルプス(6770)」、「ローム(6963)」、「京セラ(6971)」、「太陽誘電(6976)」、「村田製(6981)」、「日東電(6988)」といったところが総合的にビジネスを展開していて、モーターを主に扱っている「マブチ(6592)」、「日電産(6594)」、スイッチやコネクタを主に扱っている「ホシデン(6804)」、「ヒロセ電(6806)」、「航空電(6807)」、センサーの大手である「キーエンス(6861)」など、ここでは紹介しきれないほどの企業の数があります。

部品は単価が安く、高コストの先進国では割に合わないのではと思いがちですが、軽量化や省電力化や省スペース化といった日本の技術革新の強みが生かされている分野と言えそうです。

 

6000番台で昨今、盛り上がっている分野はロボットでしょうか。銘柄コードで言うと、かなり散らばっているのですが、主だったところを挙げますと、「不二越(6474)」、「安川電(6506)」、自動車部品がメインの会社ですがロボットも手掛ける「デンソー(6902)」、「ファナック(6954)」、ロボットスーツを手掛ける「サイバダイン(7779)」といった新興の銘柄が挙げられます。

工場への産業用ロボットの導入はまだまだ進んでいくと考えられていますので、既に大きな業界ですが、これからも大きくなる業界と言えるかと思います。日本ロボット工業会という業界団体がありますが、会員名簿(http://www.jara.jp/jara/04.html)を見てみると、様々な企業が入っていました。既存のビジネスで培った技術力を生かして新しいロボット産業を作っていくなど、今後起こりそうな気がいたします。

 

というわけで、2回にまたがってしまいましたが、6000番台はここでお終いにしまして、次回は7000番台へと進んでいきます。

 

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