やすべえです。今回は「バイアウト 産業と金融の複合実務」という本の紹介です。

 

「バイアウト」と聞いて、「何それ?」という方もいらっしゃるでしょうし、「あー、MBOのBですよね。」と答える方もいらっしゃるかもしれません。「MBO」は「Management Buy Out」の略ですので、正確には「MBOのBO」となります。日本語にすると単純ですが「買収」と訳されましょう。

さて、本書はバイアウトについての教科書と言えるもので、日本のM&A、バイアウトの実務家として著名な佐山展生氏と山本礼二郎氏がお書きになった本です。「バイアウト」について学びたいと思っていたやすべえですが、4月からの大学院の前期において、佐山先生に学べるチャンスがあることが分かり、この本を手に取りました。

 

目次をたどってみてもわかりますが、バイアウトにおける「1」から「10」までを書いてくださっています。

まずは、バイアウト市場についての説明から始まります。次に、バイアウトファンドをどう作っていくのかという実務的な問題を、投資運営会社の設立、投資家へのアプローチ、案件の発掘、株式と債券のミックスといったストラクチャーの検討、といった段階ごとに分けて説明があります。そして、いざバイアウトした後の「PMO」と略されますが、「Post Merger Integration」、つまり、買収後の企業価値向上プロセスについての説明があり、最終盤にはエグジットについて、バイアウトの未来に向けての意見となっています。

目次を抜粋しますと、以下のようになります。

第1章 バイアウト市場
第2章 バイアウト・ファンドのデザイン/設計
第3章 ファンド・レイズ
第4章 案件発掘・ソーシング
第5章 投資取引
第6章 ファイナンス
第7章 バリューアップ行程:インテグレーション
第8章 バリューアップ行程:オペレーション・モニタリング
第9章 エグジット
第10章 バイアウトの未来に向けて

知識ゼロからでも学んでいける「教科書」の存在でありながら、「実務書」にもなっているという凄くためになる本でした!!

 

しかし!!!残念なことに、新品が出回っていないようなのです!そして、新品の定価は3000円+税なのですが、中古の本の価格は新品の価格を超えています。こういった名著は、本棚に置いておきたい本となるので、売却する人が少ないためなのだと思いますが、何とも残念なことです。

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佐山先生の講義に限らずですが、4月からの大学院のいろいろな講義を受けることが出来るのが今から楽しみです♪