金融教育家のやすべえです。
私は金融商品を売らないファイナンシャルプランナーとして活動しています。

思うところあり、地方銀行の投資信託の品ぞろえを調べてみたので、ここに情報を残しておきたいと思います。
データは2022年4月に調査したものです。

 

この調査の難しいところは、各地方銀行で扱っている投資信託の購入ルールが様々であるところでした。
また、そのディスクローズがネット上である場合とない場合が存在していたりもしました。

具体的には、「つみたてNISAの口座では買えるが、課税口座では買えない」「積立では買えるが、スポットでは買えない」「インターネットでは買える(買えない)が、窓口では買えない(買える)」といったものです。

調査すること自体が私の金融コンサルティングの提案力の向上や、知識や知恵の蓄積につながるので、地方銀行は62行あるのですが、気張って調査していきました!

 

北海道・東北編

この動画に、調査の経緯調査の方法をしっかりと載せています。

「品ぞろえの良いネット証券があるんだから、ネット証券を利用すればいいでしょ?」
という質問、本当にごもっともなのですが、近くの地方銀行の安心感というのもあると思います。

調べてみて分かったのですが、多くの地方銀行が投資信託の品揃えに尽力しています
尽力している地方銀行に対しては、
「ネット証券の最安のコストで資産運用するかわりに、近くの地方銀行の安心感を選択しても良いのでは?」
という思いを抱きました。
品揃えGOODな地方銀行はSからDまでの評価でB以上になっています。

もちろん、昔ながら(?)の高い購入時手数料、高い信託報酬の投資信託だけのラインナップで、
ベーシックな資産運用に対応していない地方銀行もありました。
そういった銀行はSからDまでの評価でDになっています。

 

上記の動画では、北海道と東北の地方銀行について言及しています。
品揃えなど、総合的にGOODだなと思った地方銀行は、北海道銀行山形銀行東邦銀行です!
こういったムーブメントが日本の資本市場の底上げにつながると本気で思っています。
地方銀行さん全てのご尽力に大・大・大・感謝です!

 

関東甲信越・北陸編

衝撃を受けたのはeMaxisSlimシリーズをラインナップに入れている地方銀行があったことです。千葉銀行!凄いです!

また、2回目の調査ということで、地方銀行の投資信託ラインアップはある程度決まっていることが分かってきました。
つみたてNISA口座用としては、「つみたてシリーズ」、「たわらシリーズ」、「iFreeシリーズ」が多いです。
そして、課税口座用としては、「野村インデックスファンドシリーズ」、「eMaxisシリーズ」が多いです。
それぞれのシリーズでどの投資信託をラインナップに加えるかというのは各行違っていて、興味深く調査をしました。

 

関東甲信越・北陸の地方銀行の品揃えですが、
総合的にGOODだなと思った地方銀行は、武蔵野銀行千葉銀行千葉興業銀行横浜銀行北陸銀行です。
ただ、武蔵野銀行、千葉銀行さんは手数料や信託報酬を見るインターフェースを改良して欲しいなと思いました。
なにはともあれですが、地方銀行さん全てのご尽力に大・大・大・感謝です!

 

東海・近畿編

ここまで調査を進めてくると、各地方銀行が投資信託の情報をサイト上に載せるために、どこのベンダーを使っているかということが気になってきました。
一番使われているのが「NTTデータエービック」で、50%くらいのシェアを持っていそうです。次いで「時事通信社」が20%くらいのシェア、「モーニングスター」、が15%くらいのシェア、「QUICK」が10%くらいのシェアで続きます。

ちょっとマニアックですかね・・・。
他にもファンド情報の検索をどのくらい楽にしているか(難しくしているか)といったことなど、調査していくと見えてくるものがありました。

 

東海・近畿地方の地方銀行の品揃えですが、
総合的にGOODだなと思った地方銀行は、静岡銀行スルガ銀行京都銀行関西みらい銀行南都銀行です。
静岡銀行は楽天バンガードを入れていて、素晴らしいと思いました。評価は全て「A」です!
関西みらい銀行は、品ぞろえは良いけど、インターフェース面で少し評価を落としました。
しかししかし、東海地方・近畿地方の地方銀行さん全てのご尽力にも大・大・大・感謝です!

 

中四国・九州沖縄編

ここ数週間、地方銀行さんの投資信託のホームページをずっと見てきました。
各行でホームページへの力の入れようというのが当然ながら違いますし、
投資信託のエリアに対しての力の入れようというのも違いました

自社でしっかりとしたサイトを作っていこうという「スルガ銀行」さんのようなところもありますし、
とりあえず、最低限作りましたというようなところもあります。

投資信託のラインナップにしても、担当者が考え抜いたようなラインナップにしている銀行もあれば、
昔からずっと変わらないんでしょうが、高い購入時手数料、高い信託報酬の新商品が入れば、ポコッと宣伝できるようにしている銀行もあります。

私の評価軸としては「ベーシックな資産運用=インデックス運用」と決め、その運用がどれだけ出来るのかということを評価しました。
アクティブ運用で人気のある金融商品もありますが、今回は評価外として、動画で「〇〇投信もあります!」というような言及にとどめました。

 

中四国・九州沖縄エリアの地方銀行で、品揃えなど、総合的にGOODだなと思った地方銀行は、百十四銀行伊予銀行福岡銀行西日本シティ銀行十八親和銀行です。
百十四銀行は、「つみたてNISA口座用」に「つみたてシリーズ」を、「課税口座用」に「eMaxisシリーズ」をしっかりとラインナップしていて、地方銀行の投資信託ラインナップの模範解答のような印象を受けました。

そして、この4回目の調査で62行を調べ上げました!全地方銀行さんのご尽力に大・大・大・感謝です!

 

以上となります。お読みいただきまして、ありがとうございました。
少しでも参考になれば幸いです。