やすべえです。今回は年金を理解する第一歩になるようなことを書いてみたいと思います。第一歩は公的年金についてです。
意外によく聞かれる質問に、「年金って色々分かれてて、何が年金かよくわからないんだけど」というのがあります。年金に加入しているものの、支給はまだまだ先で、親の世代が年金を貰っていてもどのように貰っているのかは見えていなかったりするものです。
そこで、まず基本として押さえておきたいのが公的年金です。そして、チェックすべきは「ねんきん定期便」です。「年金手帳」というものもありますが、交付がないケースもありますし、会社に預けてしまっているケースもありますし、そもそも手帳の情報では給付などの具体的な数字が出てくるわけではないので、大切に保管する必要はありますが、頼りになるのは「ねんきん定期便」です。
「ねんきん定期便」は「国民年金」と「厚生年金」の加入者に対して、誕生日の月に送られてくるお便りです。これまで加入した月数や、これまでの加入実績で貰える年金額が書いてあります。まずは、加入した月数が合っているかを確認して、国民年金と厚生年金の合計金額を確認しておきましょう。ここでは今まで払った実績のみに基づいて年金額を算出しているので、若い方はびっくりするくらい少なくて焦るかもしれません。
2番目にチェックすべきは、「ねんきんネット」です。日本年金機構(http://www.nenkin.go.jp)から見ることが出来ます。「ねんきんネット」では、「ねんきん定期便」のデータに加えて、これまでの加入の実績とこれからの加入の予測を交えて、今のところ、65歳からいくらくらい貰えることになっているのかを調べることができます。
ここで画面上で表示される金額が本当に貰えるのだろうか?と考える方もいらっしゃるかと思います。あなたも私も、未来は誰にもわからないということもあり、少し不安です。ということで、この支給額の計算方法が今後変わってしまわないか、監視する必要があります。積立金の運用状況が大きく動いた時や、社会保障費として国が支出してくれる額が変更される時は要注意です。このホームページでも追ってきたいと思います。
また、繰り下げ支給の検討というのもここで考えておいた方が良いと思います。通常は65歳からの受給ですが、70歳からの受給といった選択も可能です。その際の受給額は65歳からの受給に比べて、かなり大きな額になるはずです。高齢化社会で「長生きリスク」が問題になってきている中で、公的年金は終身で支給がある制度ですので、今後述べる私的年金のほとんどが期限が定められた支給であることを考えると、繰り下げ支給にして受給額を増やすことはかなり有意義であると思います。ちなみに繰り下げ支給するためには、65歳から70歳までの資金繰りが重要になってきます。
次回に続きます。