やすべえです。今回は短期トレードの本を読んで思った事を書こうと思います。

長期トレードの人もいれば、短期トレードの人もいる。それが相場

最近の日本の個人投資家の間では、長期分散投資が流行してきていて、それはとても良いことだと思っていますが、長期分散投資以外の考え方を受け入れない方も増えていて、個別株に投資している人がdisられたりすることもあります。

「やすべえさん、個別株が好きとおっしゃいますが、現代ポートフォリオ理論はさすがにご存知ですよねぇ?」

なんて言われてしまうかもしれない、そんな世の中です。もちろん、現代ポートフォリオ理論は知っておりますが、他人の投資や資産運用に口を挟むのはどうなのかなと思ったりします。

ということで、何を言いたいかと申しますと、『私は、どんな投資・資産運用も「アリ」だと思っています。』ということです。分散投資も良いですし、優待株に投資するのも、バークシャー株に投資するのも、どれも良いものだと思っています。そして、今日紹介する短期トレードも、投資と投機の違いはあるかもしれませんが、「ナシ」ではないと思っています。

『「市況株」短期トレード』の説明に示唆が富んでいる!

この本の著者は浜本学泰さんという、証券会社を経て、ファンドマネージャーを務められた方です。

浜本さんは、私と同じく、長期トレードも短期トレードも肯定し、さらに、どういった人がどういった投資をすることが有効かという議論まで踏み込んでいらっしゃいます。最初の方に、保有資産の大小とレバレッジの掛けやすさを縦軸横軸に取って、どの商品がどの象限に位置しているかというグラフが出てくるのですが、有りそうで無かったグラフでこの本は良い本だなと早くも思いました。

そして、第1章で「株価が変動する要因」と題して、「株価を動かす2つの要因」、つまり「マーケット要因」と「個別銘柄要因」に関して説明し、第2章で「テクニカル分析とファンダメンタルズ分析」と題して、それぞれをどう使っていくべきかという事を論理的に分かりやすく説明しています。

私は19年と少しの間、トレーダーとして市場と対峙していましたが、知らず知らず身につけたアートな感覚で「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」を使い分けていましたが、浜本さんはその「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」の使い分け方をものすごく明確に述べていらっしゃって、ビックリしたとともに、この言語化はすごいと思いました。

さらに、業界の人ならば使っている人も少しいたであろう、対TOPIXの業種指数チャートという、少しだけマニアックだけど使い勝手の良いものの使用を推奨していらっしゃるところにも鋭さを感じざるを得ません。

最終的なトレードへの落とし込みは、他の方法もあるのかもしれませんが、一つの方法論を丁寧に紹介されています。

最後にこの本の題名への疑問ですが、なぜ「市況株」を「短期トレード」するのか?については、本書をお読みいただいたら分かるようになっています。

様々なトレード手法を学んで、自分なりのトレードスタイルを確立させよう!

デイトレード、スイングトレード、クオンツトレード、配当目当ての投資、優待目当ての投資、長期分散投資、ファンダメンタルズ分析による投資、人間のアドバイザーに頼る投資、ロボアドバイザーに頼る投資、本当に色々な投資のスタイルがあると思います。

そして、色々な投資のスタイルを学んでいくと、自分なりのトレードスタイルが見えてくるような気がします。

この本を読んで、「市況株」短期トレードをやるというわけではないのですが、一つの投資スタイルとして勉強して、様々な投資スタイルと共に、自分なりのスタイル確立に役立つ気がした一冊でした。

 

 

最近、あまり本の紹介をしていなかった気がします。色々な本を読んでいることは読んでいるので、良い本をまた紹介していきたいと思います!

個人投資家のための「市況株」短期トレード 対TOPIX業種指数チャートの動きに乗る (Modern Alchemists Series) [ 浜本学泰 ]

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